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悪意のある無邪気さ ~man eater~

2月発売の高橋葉介傑作集『マンイーター』を買ったよ!
表紙とタイトルでグロい系かと思ったら

人喰いの話は一本しかなかったよ!

ただ、とんでもない話が収録されていた

高橋葉介 マンイーター
高橋葉介傑作集 マンイーター

こりゃ傑作ですわ!
先日紹介した『手つなぎ鬼』同様
絶版になったマンガを大判で再刊行したもの

ただ、『手つなぎ鬼』とは違って
おおむね発表された順番に収録されてたりする


『マンイーター』に収録されている漫画は
どれもエグい話やどうしようもない話ばかりだけど
やっぱりどこか『学校怪談』っぽさがある話が多い

それも、特に初期の『学校怪談』
九鬼子先生が出るまでの
救いのない、けどオチが秀逸な話
話自体は大したことないはずで
しかもひどい落ちなのに、なぜか笑ってしまったり
あっと驚かされてしまう

何となく九鬼子先生が登場しなかった場合の『学校怪談』は
こういうマンガになってたんだろうなって思う

あっと言わせようとして小難しく作られた話よりも
ずっとシンプルで分かりやすくて、驚かされるんだ
さすが高橋先生だ……


それはそれとして
今回も最後の方に、特に面白い話が収録されている

双葉(あるいはフタバ)という名の少女が主人公の短編

『マンイーター』に収録されている他の話は全部一話完結で
主人公も変わるというのに

この少女が主人公になっている
『猫の実』『フタバ』『コインロッカーベイビー』の三本だけが
短編連作とまではいかずとも、一つのシリーズものになっている


これがわたくし大絶賛でして
主人公のフタバがとんでもなく魅力的

どんなキャラかって
酷い女なんですよ

恐ろしく残酷でとんでもなく冷酷

日常が退屈だと感じて
非日常を求めるのは
人間誰しも思春期に経験すること

ただ、その退屈しのぎが恐ろしすぎる

人の死だけじゃなく、そのさらに先で発生する
特に自身に向けられる憎悪や怨念などにたいして
「ワクワク」したり「ゾクゾク」したりする

自分のせいで死んだ人間が憑りついてきても
憑りついてきたその怨霊、悪霊で遊んだり
どういう風に自分を殺すのだろうって「ワクワク」するのだよ


表題作の『マンイーター』よりも
遥かにマンイーターな女だよ!



ただ、快楽殺人鬼ってわけじゃないのがすごい

あくまで自分の退屈しのぎのために
怪物を作り出して無邪気に遊んでるんだもの

常軌を逸した人間のようでいて
かなり人間臭い女子高生

作者曰く
「(中年男をたぶらかすやつじゃない)セーラー服を着た小悪魔」
だそうですが、まさにその通りのキャラクター


これはシリーズ化してほしい(´・ω・`)

検索してみたらフタバさん結構人気みたいだね(´・ω・`)

『手つなぎ鬼』も面白かったけど
『マンイーター』の双葉さんの話おすすめ

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